VISITS forms活用事例

児童の9割以上がより主体的に意見発信-テクノロジーを活用したインタラクティブな授業で相互理解を深める-

作成者: 東京都 大田区立 矢口小学校|2024-08-28

 

導入効果

最新テクノロジーで授業効率が向上、匿名性で児童の主体性を引き出すことに成功

従来の授業と比較し、1コマ分の時間を短縮できたことで本質的な授業の展開が可能に。また、匿名であることが児童の心理的安全性に繋がり、率直な意見を出し、他児童の意見から気づきを得ることでさらにブラッシュアップさせるサイクルを実現。利用後のアンケートでは、「主体的に取り組む気持ちが高まった」「主体的に取り組めた」という声が9割を超えた。

 

実施内容

・小学5年生の授業でVISITS formsを利用

・大田区の新教科「おおたの未来づくり」の研究発表に向けて「①自分たちの作ったお米をどのように防災食にするか」「 ②藁の活用方法」をテーマに活用

・絶対的な答えのないテーマとして「よりよい学校生活のために」「6年生に向けて」の意見交換のツールとして活用


実施期間

2023年11月〜

 

課題・背景

学校教育が変化する中で、ICTを活用した新たな授業を模索していた


実施結果

・普段意見を出すことが苦手な児童も、匿名性により心理的安全性を担保した上で多くの意見を出すことができた

・従来の授業プロセスと比較して発表準備の時間が削減、出されたアイデアを深掘りしてブラッシュアップする時間を多く取ることができた

・お互いの意見を知ることで、相互理解が深まった

・児童のアンケート回答ではVISITS formsを使うと

 - 主体的に取り組む気持ちが「高まった」 91%

 - 主体的に「取り組めた」  91%

 - 他の友達理解や自分の意見を発信する学習に「つながる」100%

大田区立 矢口小学校は、令和7年度から区立全小学校でスタートする予定の新教科「おおたの未来づくり」の指定検証校として様々な研究活動に取り組む中で、創造性育成の観点からVISITS formsを活用。自主性を重んじ、教員と児童がともに授業を創る新しい取り組みを牽引された江口先生に、利用に至った背景とその狙いについて詳しく伺いました。

 

児童が主体的に考え、教員と共に創る新しい学びの時間

ご利用開始前の課題を教えください

GIGAスクール構想やコロナ期を経たことで、小学校教育が大きく変化しています。そのような流れの中で、ICTを活用した新しい授業を模索していました。これまでも様々なツールを試験的に導入してきましたが、同僚が研修でVISITS formsの活用事例を聞いたことがきっかけとなり、利用を決定しました。

−具体的にどのように利用されていますか

令和7年度から開始する大田区の新教科「おおたの未来づくり」。

予測困難な時代を乗り切り、未来を切り拓く「創造的な資質・能力」の育成を目指す大田区の独自教科です。

この新教科のスタートに向けた研究授業において、二つのテーマで活用しました。一つ目は「自分たちで作ったお米をどのように防災食にするか」二つ目は「藁の活用方法」です。

初めてのツールに慣れてもらうために、まずは国語の授業で児童たちに操作方法やプロジェクトの流れを理解してもらいました。新しいツールにワクワクしながらすぐに慣れた様子でスムーズに導入できたことは驚きでした。

VISITS formsは前半のインタビューセッション、後半のレビューセッションに分かれていますが、このレビューセッションの評価軸に関しても、主体性を大事にしたいという思いから児童たちと意見を出しあい「実現性があるか」と「ワクワクするか」に決定し実行しました。

 

授業効率の向上で、児童同士の本質的な議論の充実へ

実施結果はいかがでしたでしょうか?

VISITS formsは匿名なので、普段意見を出したり、人前で話す事が苦手な児童も心理的安全性から多くの意見を出してくれました。これまでは他の意見に対して皆の前でコメントをする際、どうしてもお互いの関係性を気にしてしまい、よいところを見つけて発表しようとしていましたが、VISITS formsは人間関係を気にせず率直な評価コメントを入れることができる点も、心理的負担なくまっすぐな意見を出せる重要な要素だったようです。

また、自分の意見を高評価してもらうため、相手にわかりやすく伝える文章を記載しようと努力する姿も見られました。

さらに、これまでは何かを皆で決める、といったプロセスの中で「発表」にどうしても時間を取られがちでしたが、VISITS formsを使うと出された意見のスコアがリアルタイムでわかるため、発表の準備時間を短縮できます。従来のプロセスと比較して、授業1コマ分が削減できたイメージです。

その短縮した時間を使って皆で出した意見の結果を見ながら、さらにブラッシュアップするといった本質的な議論に時間を割くことができるようになりました。児童たちからも「匿名性がよかった」「普段発表しない人の意見を知ることができた」「短い時間で意見を整理できた」との声が聞かれました。

VISITS formsは、一つのツールで「①意見を出す、②相互評価する、③意見をスコアリングする」という3つの機能を兼ね備えているため、教員の業務効率化の観点でも効果を感じています。

 

他者の意見を通じて自らの思考を豊かに

–今後の活用について教えてください

学校生活において、みんなで「何か決める」といったシーンでの活用はもちろんのこと、他の友達の意見に耳を傾け、相互理解を深める中で様々な意見を取り入れ、それを繋げて新しいアイデアを創り出す、といった自らの「思考を豊かにする」ことにも有用だと感じています。

また、匿名だからできるというだけでなく、皆の前でプレゼンテーションしアウトプットする能力もバランスよく育成していきたいです。

今後も主体性を大切にしながら児童と教員の双方でユースケースを探り、成功事例を学内で共有して活用を進めていきたいと考えています。

 

 

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