VISITS forms活用事例

既存の手段では把握が困難なZ世代の「味覚の重心」やそこに潜むインサイトをテクノロジーで定量的に可視化したスモールトライアル

作成者: カゴメ株式会社|2023-05-11

実施内容

Z世代の「味覚の重心」やそこに潜むインサイトをテクノロジーで定量的に可視化すべく、Z世代の学生とカゴメ様社員でVISITS formsを用いてオンライン完結で実施

実施期間

2021年10〜12月

課題・背景

ユーザーの方が真に求めているものをデータドリブンで解像度高く把握するプロセスイノベーションの探索を目的に、VISITS formsを導入

実施結果

  • Z世代の「味覚の重心」とインサイトの可視化
  • オンライン完結のプロセスによる工数の削減
 
2021年12月、Z世代の「味覚の重心」に近い人材(=その人が美味しいと言えば、多くのZ世代からの支持を得られる舌を持つ人材)を可視化し嗜好性に基づくグルーピングや商品開発のプロセスイノベーションへの活用にむけた向けたスモールトライアルをZ世代の学生とカゴメ様社員合計120名でVISITS formsを実施。新たな取り組みでどのような成果があったのかを本企画を主催されたイノベーション開発部の小野木洋様にお話を伺いました。

 

オンライン完結のVISITS formsを利用することにより、定量的なZ世代の「味覚の重心」の可視化を実現

−今回はどのような課題認識から、VISITS forms導入を決定されたのでしょうか?
商品開発プロセスって、現在のアプローチ以外のやり方はないのかな?という長年の疑問がきっかけでした。みなさんもご存知かもしれませんが通常の商品開発プロセスにおいては、ユーザーの方に集まってもらい、対象サンプルを試飲頂いてアンケートを取得したり、インタビューを実施したりします。 ただ、味覚の嗜好性は非常に複雑であり、アンケートで「30代男性」という属性で集計しても、「30代男性」の中には色々な味覚の方がいらっしゃいます。またインタビューにおいても「その意見は本当にカテゴリを代表しているのか?」を定量的に示すのはなかなか難しいのですよね。

その後の商品開発における各種意思決定においても、どうしても責任者の定性的な肌感覚に頼らざるを得ない部分があります。

ユーザーの方が求めている嗜好性を科学的に分類出来ないか?という課題認識から本プロジェクトの実施を決定致しました。

−具体的にどのようなことを実施されたのでしょうか?
対象となるサンプルを5商品につき、各自で試飲してVISITS formsにコメントを登録し、他の人の試飲コメントをVISITS formsで相互評価する、という取り組みを実施しました。
 
−なぜVISITS formsを選んだのでしょうか? 

結果が定量的に可視化されるので、納得度が高そうだなと思いました。 また、新しいアプローチによって出た結果を深堀りすることで、今までの商品開発プロセスを変えることができるのではないか、今まで気付かなかった新しい視点が見えるのではないかと考えました。

−実際に本プロジェクトを実施してみていかがでしたか?

非常に斬新なアプローチで、従来の手法では把握が困難な「味覚の嗜好性」「表現力」という切り口でユーザーの方をカテゴライズし、各カテゴリの「味覚の重心」を把握することができました。   従来の手法では外形的な属性によるカテゴライズになりがちですが、今回は同じような属性の方や、家族の方であっても味覚の嗜好性が全く違うということがわかりました。 また、インタビューでは把握が難しいユーザーのインサイトをテクノロジーで可視化することが出来ました。有名なお話ですが馬車が主な移動手段の時代のユーザーにインタビューしても「速く走る馬が欲しい」となり「車が欲しい」とはなりませんよね。 今回の取り組みではユーザーご本人が自覚していない故にインタビューだと言語化が難しいインサイトを可視化できた点が大きかったですね。

−参加者の方のご反応はいかがでしたか?

参加者からは一連のプロセスに参加していて楽しかった、他の人との相違点が見えたという声が多かったです。社内で実施した事前説明会に参加できなかった方からもたくさんの問い合わせを頂いたりしました。

最終的には参加者120名が一人の離脱もなく、相互評価まで完了したという事実が楽しかったということを物語っている気がしますね。

−今後はどのようなことをお考えですか?

今回の結果に属性情報などをかけ合わせることで、味覚が変化するタイミングを解像度高く把握することができるのではないかと考えています。 また、科学的なデータに基づき、嫌いだった食べ物が好きになる嗜好性の重心の変化の可視化や健康のための行動変容を促す取り組みができると面白いですね。ご本人の自覚症状がない段階で「あなたと近い嗜好性の方は◯◯という野菜豊富のメニューを好んで食べていますよ。」といったアドバイスができると面白いなと思います。

 

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