VISITS forms活用事例

ビジョンの実現を具体化へ 創設1年目、全社員を巻き込んだバリュー策定に「VISITS forms」を導入

作成者: 株式会社ゲート・ワン|2023-10-03

 

導入効果

「誰もが納得感のあるバリューに決定」

株式会社ファミリーマートのグループ会社「株式会社ゲート・ワン」のバリュー策定のためVISITS formsを導入。全社員を巻き込んだアイデア収集と相互評価を行った結果、会社設立期にビジョン・バリューの策定に携わったという自負心が生まれ、誰もが納得感を持てるバリューに決定した。また、チャレンジして良い会社だと再認識する機会になったことで新規提案数が増えたり、採用活動では候補者にビジョンやバリューの具体的な話ができるようになったりと様々な側面で良い効果が見えた。

 

実施内容

株式会社ゲート・ワンの会社設立期においてビジョンをより具体化するためのバリュー策定を目的にVISITS formsを導入

実施期間

全社員参加のインタビューセッション、レビューセッションを合わせて約2週間で実施

 

課題・背景

プロパー社員に加えて出向元会社が異なる30名以上の社員が在籍しており、異なるバックグラウンドを持つメンバーの仕事に対する価値観や目線のベクトル合わせが求められていた。そうした状況の中、単なるアンケート形式での意見収集ではなく、全社員が当事者意識・参加意識を持ってビジョン・バリューの策定に携わってもらいたいという思いから、参加者の自主性や納得感を引き出すことができるVISITS formsの特徴に着目し、導入を決定。策定されたビジョンをさらに具体化・言語化するためのバリュー策定の段階でVISITS formsによる意見収集と相互評価を実施。

 

実施結果

  • VISITS formsを使って収集した約80のアイデアをもとに議論を進め、最終的に5つのバリューを決定
  • 会社の設立期に自らがビジョン・バリューの策定に携わったという納得感がその後の事業運営・組織運営にもプラスの影響をもたらした
株式会社ゲート・ワンは、全国に大規模展開するコンビニエンスストア ファミリーマートのデジタルサイネージ広告へのコンテンツ配信を一手に担うメディア事業会社として、2021年9月に創設。社員構成はゲート・ワンのプロパー社員、株式会社ファミリーマートからの出向社員、ファミリーマートの親会社である伊藤忠商事株式会社からの出向社員など様々なバックグラウンドをもつメンバーが混在。価値観が異なる多様なメンバーを一つにまとめるビジョン・バリューの策定を進める中で、全社員からより共感されるバリュー策定のためVISITS formsを導入。本プロジェクトを主導した取締役COO 速水大剛様、社長室長 松岡豪様、社長室 佃康平様に目的や実施内容、導入後の効果を詳しくお伺いしました。

 

全社員から寄せられた多数のアイデアに見出した”共通点”  挑戦を重んじる文化の土台形成に、次世代のアンケートツールがフィット

導入にあたって、実施背景や当時の課題をお教えください。
弊社はファミリーマートのデジタルサイネージへのコンテンツ配信を行うメディア事業を一手に担う会社として、2021年9月に創設されました。COOである私(速水氏)のミッションはメディア事業を着実に軌道に乗せつつ、事業運営に必要な組織体制・ケイパビリティの見極めと、創立されて間もないエネルギーに溢れたこの組織を1つのベクトルに向けていくことでした。
社員は当社が直接採用したプロパー社員に加えて、ファミリーマートや伊藤忠商事等からの出向社員が在籍しており、多種多様なバックグラウンドのメンバーで構成されています。そのため、事業や仕事に対する価値観やマインドを同じ方向に向かわせる必要がありました。

はじめに着手したビジョンの策定については、マネジメントやチームリーダー層による議論を重ねて決定しましたが、そのビジョンを達成するためのバリューは社員全員の思いを汲み取った納得感のあるものにしたいと思っていました。

そこで、主に人事関連の施策に関してアドバイスをもらっていた伊藤忠商事の能登さんへ相談したところ、最適なプロダクトがあると紹介してもらったのがVISITS formsでした。ただのアンケートではない形で全社員の意見や共感を客観的に測る方法はないかと思っていたところに、VISITS Technologies社の保有するコンセンサス・インテリジェンス技術の説明を聞き、私たちが目指していたバリュー策定の進め方にぴったりなツールに出会った感覚でした。

導入の決め手となった部分は?

アンケートツールの多くはアンケートへの回答という形での意見提出だけで終わってしまい、その上で何かを決定するのは結局事務局の仕事にならざるを得ないことが多いと思います。この点に関して、VISITS formsにはレビューセッションが設けられていることが私達にとって大きな価値でした。

それによって今回のビジョン・バリューが誰かに決められたものではなく、自分の意見や思いが反映されたものだと社員の皆さんに感じてほしかったのです。
また、レビューセッションに相互評価があるという点だけではなく、レビューセッションの結果としてコンセンサス・インテリジェンス技術を用いて共感度の高い”真の意見”が、定量的なスコア付きで抽出されることにも魅力を感じました。

 

全社員から「バリュー」のアイデアを募集
相互評価や結果開示の中で見えた新たな発見

バリューの上位概念となるビジョン「ハミダシテル?」の決定について。

当社が設立された際、集まったメンバーから多く聞かれた声として「新しいチャレンジができそう」「今までにないことが経験できそう」という期待がありました。当社のような規模でデジタルサイネージビジネスを手がけている前例はありませんので、自分たちが新たな成功事例を築かなければならないという意識の表れでもあります。

新しいことに挑戦するために必要な要素として、これまでのマインドセットに捉われずに広い視野で物事を見たり、経験のないことでも失敗を恐れずにトライしたり、おそらくこれから幾度も経験するであろう失敗から学び改善を重ねていく姿勢がこれまで以上に必要となります。

こうした前提条件に立ったうえで社員がどんどん新しいことに挑戦できる風土を築き、一人ひとりの自主性に重きを置いて成長し続ける会社になっていこうという思いを込めて「ハミダシテル?」というビジョンを策定しました。

–ビジョンをもとにバリューを策定するにあたり取り組んだ内容をお教えください
当時30人ほどだった社員全員を対象に、VISITS formsを使った意見収集と相互評価を実施しました。具体的には、前半のインタビューセッションではバリューに関する各自の意見を提出してもらい、後半のレビューセッションで他のメンバーの意見を匿名で評価するプロセスを合計2週間で行いました。
セッションの実施に際していきなりVISITS formsでの意見収集を行うのではなく、まずは上位概念となるビジョンに対する理解を深め、各自で咀嚼してもらうため、ビジョン策定の意図や解釈を全社員に説明する場を設けました。その後、ビジョンを実現するために求められるバリュー、自分が大切にしたいバリューを各自でよく考えてもらったうえで、VISITS formsで提出してもらいました。
全員の意見提出と匿名での相互評価を踏まえて導き出されたバリュー候補をもとに、最終的に5項目を当社のバリューとして正式に策定しました。
その後、最終的に決定されたバリューを全社ミーティングで発表し、5つのバリューそれぞれが持つ意味はもちろんのこと、社員からどのような意見が提出されてどのようなスコアが算出されたのかも開示して、オープンで納得感のあるものとして社員に受け入れてもらえるようプロセスも工夫しました。
–何か発見はありましたか?
提出された意見は約80個にのぼり、おおまかにグルーピングしても10個ほどの候補が浮かび上がりました。バリューとして驚くような突飛な意見は見られなかった一方で、ゲート・ワン社員として大切にしたい価値観の基礎的な部分は共通しているのだと理解できたことも収穫の一つでした。出身会社やバックグラウンド、この会社での役割はそれぞれ違えど、目指しているところは変わらないということの再確認に繋がりました。
また、基礎的な部分は共通している中でも、提出された意見の表現や視点、視座などはそれぞれの個性が現れており、様々なバックグラウンドを持つからこその多様性も垣間見られたと思っています。
–社員の反応はいかがでしょうか?
VISITS formsのレビューセッションで他のメンバーの意見に目を通すことによって、自分が回答した内容との比較から自分自身の意見を再確認することができたという声や、匿名とはいえ他のメンバーの意見に目を通すことでメンバーへの理解が深まったという声が聞かれました。
また、スコアが出た後に結果を共有する場を設けた点についても良い反応をもらえました。最終的に選ばれたバリューに対する納得感が高まったという声や、自分たちが能動的に関わって決めたバリューなんだという意識が醸成されたという意見、さらに自分のアイデアが選ばれたメンバーからは純粋に嬉しかったという話もありました。

 

導入メリットは「ダイバーシティの意識づけ」
個性を重んじる文化の定着を実感

–どのような部分をメリットに感じていますか?
社員が他のメンバーの考えに触れることで「ダイバーシティの意識づけ」ができたと思っています。つまり、異なることは悪いことではなく単に違うだけであり、そこに新たな発見や新たな価値があるという意識が、社員の中に広まったと感じています。
社員一人ひとりが「ある程度の考え方や意見の違いは当然あってしかるべきだ」という柔軟さを持つことが建設的な未来に繋がりますし、今回のバリュー策定プロセスを通してそのことを実感してもらうことができました。
–ビジョン策定後の活用事例として、現在実施している取り組みはありますか?
毎月1回、ビジョン「ハミダシテル?」から命名したラジオ番組「ハミラジ!」を配信しています。MCとして私(佃氏)が毎回ゲスト(社員)2名を招いて1対2の会話形式でゲストのことを掘りさげ、その人らしさを引き出すなど、オープンコミュニケーションが取れる職場風土を醸成することで社員のエンゲージメントを高めるためのアプローチです。
他にも、細かい取り組みですが、決定したバリューそれぞれのSlackスタンプを作り、バリューを体現している人にそのスタンプで応じるような文化も定着しつつあります。普段の社員同士の会話にそれぞれのバリューが共通言語のように飛び交う雰囲気を目指しています。
–最後に、感想をお願いします。
今回、VISITS formsを使って全員参加型のバリュー策定プロセスを実行したことで、社員が「チャレンジして良い会社なんだ!」と再認識する良い機会になり、実際に足元のビジネスにおいてもお引き合いが明確に増えています。
また、採用や人事評価といった側面でも良い影響があり、例えば採用活動においては候補者の方から「何を大事にしている会社ですか?」と問われた時にビジョンやバリューの具体的な話ができるようになりました。評価に関しては人事評価の基準の一つにバリューを組み込んでいます。
VISITS formsを活用して社員の総意としてバリューを決定したことにより、自分たちが体現すべき価値観や考え方が明確になり、自信を持って行動に移せるようになったことが今回の最大の成果だと感じています。

 

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