導入効果 「参加者の出したアイデアの価値がその場でスコアとして算出されるため、フォーカスすべき意見が瞬時に可視化。」 それによって本来時間を割くべき意見交換やアイデアのブラッシュアップに注力できた。研修での利用シーンでは学びの機会を提供するアフターフォローのツールとして高い有用性を実感。 |
実施内容 イノベーション人材育成プログラムの内製化を目的として、以下2つのプロジェクトにて活用
実施期間
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課題・背景
実施結果 ・アイデアの価値を客観的に算出したスコアがリアルタイム且つ瞬時に分かるため、その場でフォーカスすべき意見が浮かび上がる ・集計工数の削減にも繋がり、本来時間を割くべき意見交換やアイデアのブラッシュアップに注力することができた ・研修で学んだことのアフターフォローのツールとしても有用性を感じた ・操作が簡単なため参加者はVISITS formsをスムーズに利用でき、その結果、効率的に研修やワークショップを運営することができた |
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)は、キヤノングループの一員として、オフィス機器やITソリューションなど日本国内でマーケティング活動やソリューション提案を行っています。約15,000人の従業員(グループ連結)が大手企業から中小企業、専門領域や個人のお客様まで最適なソリューションを提供。価値創造の根幹を人材と捉え、イノベーション人材の発掘・育成をはじめとした人的資本への投資を加速させています。
そんなキヤノンMJがVISITS formsを活用してどのようにコミュニケーションとイノベーションを促進し、変革を加速させているのか、プロジェクトを推進する企画本部 事業開発部 オープンイノベーション推進室、木暮様に詳しく伺いました。
私たちオープンイノベーション推進室では、実際に新規事業創出に取り組むとともに、そのノウハウを生かした風土醸成や、イノベーションに必要なスキル・マインドを身につける社内研修「イノベーションアカデミー」、社員みずから起業にチャレンジできる社内起業プログラム「Canon i Program(以下、CiP)」の運営などを行っています。
また、キヤノンMJグループ全社員を対象にイノベーション人材の発掘・育成を目的としたデザイン思考テストを実施したり、VISITS社主催のDX人材発掘・育成のための研修プログラム「デザトレ」に参加してデザイン思考やイノベーションに関する知識・メソッドを習得して創造力を養ったりするなど、様々な角度でイノベーション人材の発掘・育成に取り組んでいます。
VISITS社主催の「デザトレ」のプログラムで利用したVISITS formsを有効に活用する方法を検討した結果、最終的に2つのプロジェクトで導入することにしました。
1つは私たちオープンイノベーション推進室が主催するイノベーションアカデミーでのアイディエーション体験機会でのツールとして、2つ目は人事部門が主催する階層別研修のうち私たちが担当するワークショップでの活用です。
1つ目のイノベーションアカデミーについては、従来から私たちが感じていた課題として、社内起業プログラムへの参加ハードルの高さがありました。基本的に通常業務の中では新規事業創出の経験がないため、興味を持っているものの、自らアイデアを出すことができるのだろうかという懸念から実際に参加することに躊躇してしまうケースです。そこで、それを解決する施策の一つとしてVISITS formsを活用したアイデア創出の体験会を実施し、特別な人だけではなく誰でも上質なアイデアを効率的に創出できると感じてもらいたいと考えました。
2つ目は人事部門が主催する階層別研修におけるプログラムの一つとして、私たちオープンイノベーション推進室が担当するワークショップでの活用です。デザイン思考を学んだ上で、例えば、転換思考に絞って実業務における課題と解決策に関するアイデアを考え、それをVISITS formsを活用して研修後にアイデア出しを行うセクションを加えました。学びをその場の研修だけで終わらせるのではなく、実際の仕事・業務により役立てることができるようなプログラムにアップデートしたいと前々から考えていたため、それを効果的に実現できるツールだと思います。
イノベーションアカデミーに関しては、1回に50名規模でのアイディエーションを実施しています。当日のプログラムはデザトレでの学びをベースに「本質的なニーズを抽出した上で、サービスコンセプトに落とし込む」内容としました。そのうち、ニーズの抽出とコンセプト作りの2つのワークでVISITS formsを活用しました。
階層別人事研修でのワークショップでは、4月に参加者約50名の研修を2回実施しました。事前に30名ほどでトライアルし、フィードバックを経て設問や評価軸を決定、研修プログラムへ落とし込みました。当日のプログラム全体としては、前半でデザイン思考を学んだ後、後半では課題発見編と課題解決編の2つのプログラムを実施しました。
この研修後半では、VISITS formsを使って出されたアイデアの中から上位のものをピックアップし、実際の業務として実行に移す前提で本質的な課題解決策や改善策を議論しました。例えば、これまでアナログで対応していたお客様からの問い合わせ対応について、アナロジー思考などVISITS社のメソッドも取り入れてどのように解決できるのかなど活発な議論が見られました。
また、個人ワークとしてVISITS formsを使って自分の業務課題を洗い出し、さらにVISITS formsのレビューセッションを通して他のメンバーの課題にも触れた上で、最終的にスコアリングされたアイデアをベースにみんなで議論するという一連の流れを通して、学びを机上で終わらせず自分ごととしてアウトプットにつなげられたことに、この研修を担当した私たち推進チームとしても高い価値を感じています。
2つのプログラムでVISITS formsを利用する中で、アイデアに対する客観スコアがリアルタイムに一瞬で算出され、視覚的にすぐ確認できる点は集計の手間がなくとても便利でした。これまではオンラインホワイトボードを使ってアイデアを書きだし、出てきたアイデアを議論しながら並べ替える作業をしていましたが、VISITS formsではその過程を効率的かつより正確に進められるので、本来時間を使うべきその先の意見交換やアイデアのブラッシュアップに力を割くことができるようになりました。また、研修で学んだことをその場で終わらせず、アフターフォローで学びの機会を提供するツールとしても高い有用性を感じています。
ツールとして操作の難易度も低く、参加者の皆さんが迷うことなくスムーズに使用できたことも、限られた時間の中で効率的な運営が求められる研修やワークショップでの利用に向いていると感じました。また、多数決でアイデアの良し悪しを決めるツールはこれまでもありましたが、VISITS formsでは日米特許に裏付けされた独自アルゴリズムで共感度や納得度といった数値化しにくかったものをスコア化できる点や、評価軸を自分たちで自由に設定できる点が非常に面白いと感じていますので、今後も研修以外の用途での利用を検討していくつもりです。
これまでキヤノンMJグループは、キヤノンの製品やサービスと独自の技術やITソリューションなどを組み合わせてお客様への提供価値を最大化するべく取り組んできており、現在ではITソリューション領域が売上の約4割を占めるほどに成長しました。キヤノングループの一企業としての立ち位置はこれからも変わりませんが、それに加えてキヤノンMJグループ独自のミッションやビジョンを実現するために、イノベーションやDX領域での人材の高度化に向けた人的資本への投資を進めていきます。
社員一人ひとりがイノベーションを推進するために社会に目を向け、そのうえで今以上に多様な価値観を認め合い自分の意見や想いをぶつけ合えるオープンな組織風土を醸成することが私の役目だと思っています。その中で、私たちオープンイノベーション推進室の主な役割である新規事業創出はもちろんのこと、それ以外にも組織課題の洗い出しや全社施策の検討など、様々な用途でVISITS formsを活用することを視野に入れています。
VISITS formsやコンセンサス・インテリジェンス技術のような先進的で挑戦的な仕組みやツールを積極的に取り入れ、そうした最新技術を実際の業務で活用できる人材を選抜・育成することに組織として取り組むことで、私たちキヤノンMJグループの変革をさらに加速させていきたいと思います。
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