皆さん、こんにちは。VISITS Technologiesの代表の松本です。
今日は
についてお話ししたいと思います。
そんなの知ってるよ、他の記事で読んだよ!という人はスキップしてください笑
世の中に溢れている「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」という言葉。
DX は2004 年にインディアナ大学副学部長 エリック・ストルターマン氏が世界で初めて提唱した言葉ですが、日本においては「紙を電子化する」など、単なる「デジタル化」と勘違いされていることも多いのが現状です。
ストルターマンは「情報技術の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と提唱しましたが、日本におけるDX の定義は2018 年に経済産業省がDX 推進ガイドラインを発表しています。そこでは、DX とは
① データやデジタル技術を活用して自社の製品やサービス、ビジネスモデルを変革すること
② 組織、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
と定義しています。
重要なのは①の「ビジネスモデル」の変革を伴う点、②の「企業文化・風土」の変革を伴う点の2つです。
つまり、前者は「紙を電子化する」「業務を自動化する」などのデジタル化はビジネスモデルの変革を伴っていないので本当の意味でのDX とは言えないですよ、後者は自社の社員一人ひとりがデータやデジタル技術を元にビジネスを捉える文化や風土が社内に浸透していなければ中長期的な競争優位性は確立できないですよ、ということを言っています。
では営業DX は具体的にどうやって進めれば良いのでしょうか。
実は営業 DX といってもその領域は多岐に渡り、主なものとして ①〜⑤ が挙げられます。
① MA(マーケティング・オートメーション)
② オンライン商談
③ SFA(セールス・フォース・オートメーション)
④ カスタマーサポート
⑤ セールスイネーブルメント
これらのツールを活用することで、以下のような目的を達成することができます。
これらのツールの概要や機能について簡単にご紹介します。
代表的なサービスとしては、Marketo やHub Spot などが挙げられます。
マーケティングオートメーションとは、見込み顧客情報の獲得~商談化までのフェーズを自動化・効率化し、 商談獲得数を最大化するツールです。
主に以下のような機能を搭載しています。
MA ツールを活用すれば、Web サイトに流入してきた見込み顧客の行動履歴をトラッキング・分析し、各見込み客の興味関心に応じた最適なアプローチが可能となるため、効率的なマーケティング戦略を構築することができます。
代表的なサービスとしては、Zoom やMicrosoft Teams などが挙げられます。
これまで対面で行っていた商談をオンラインでも快適に行える環境を提供することで移動時間の無駄がなくなり、営業効率が高まります。
新型コロナによる世界的パンデミックにより一気に商談のオンライン化が進んだことで、これらのサービスが普及しました。
代表的なサービスとしては、セールスフォース社のSales Cloud が挙げられます。
SFA は、企業の営業部門における情報のデータ化・一元管理、業務プロセスの自動化を実現し、蓄積されたデータを分析することで営業効率を高めていくためのシステムです。主な機能としては、
・顧客管理
顧客情報を管理する機能。顧客の名前や企業の情報といった基本的な情報をはじめ、担当者や役職、過去の商談履歴、名刺管理など、顧客に関する情報を可視化して把握することができます。
・案件管理
営業活動における案件ごとの進捗状況や詳細情報を管理・把握する機能。
案件ごとの営業担当者、客先担当者、商談の進捗度、受注見込み確度、見積もり、売上金額などの情報を記録することができます。
・行動管理
営業パーソンの行動や商談結果を記録する機能。
担当者への訪問回数やサービスへの興味関心の度合い、提案商材数、受注率などの情報を管理・蓄積することができるため、具体的な提案内容の作成や、営業パーソンの評価基準などに役立てることができます。
・予実管理
蓄積されたデータをもとに、担当者や案件、期間などの多角的基準から、売上予測と実績を可視化する機能。
予算と実績を比較して目標達成率と達成状況を見ることや、各データを活用して、営業方針や予算の使い方などの改善、案件情報の精度の高い分析ができます。
・商談管理
営業活動に不可欠な活動報告(日報や週報)などサポートする機能。
スマホやPC から、あらかじめ定型化されたフォーマット入力するだけで報告業務を完了することができるため、商談状況をリアルタイムで共有・把握することができます。
などが挙げられます。
代表的なサービスとしては、zendesk やRe:lation(リレーション)などが挙げられます。
カスタマーサポートツールとは、コールセンターやカスタマーサポートなど顧客対応を行う部署において、お問い合わせに対する電話やメールなどでの対応業務を効率化するためのサービスです。
カスタマーサポートツールは以下のような目的や機能を持っています。
・問い合わせ管理システム
問い合わせ管理システムは、カスタマーサポートに寄せられる問い合わせを一括管理できるものです。
電話やメールだけでなく、チャットやSNS などさまざまなチャネルで寄せられた問い合わせを一元的に管理できます。
・顧客情報管理システム(CRM システム)
顧客情報管理システム(CRM システム)は、顧客の情報(基本情報、購買履歴、問い合わせ履歴など)を一括管理できるシステムです。
様々なシステムとデータ連動することで顧客データをより詳細に分析したり、サポートを最適化・効率化することができます。
・顧客への回答支援(FAQ システム、チャットボット)
顧客への回答支援機能としては、顧客自身で自己解決することを支援するFAQ システムや顧客の質問に自動的に返答するAI 搭載のチャットボットなどがあります。
FAQ システムやチャットボットを自社のサービスや顧客特性に合わせて簡単に構築できます。
・社内外でのコミュニケーション円滑化(チャットツール)
顧客とのコミュニケーションやオペレーター間でのコミュニケーションを円滑化するにはチャットツールの活用が有効です。
メールと比べて短文でリアルタイムなやり取りができるだけでなく、1 対1 のやり取りとなる電話と比べても、チャットは一人のオペレーターが同時に複数件の対応にあたることができるため効率的です。
代表的なサービスとしては、Sales Doc.やHandbook X などが挙げられます。
セールスイネーブルメント(Sales Enablement)とは、営業組織を強化・改善することによる一人ひとりの成果の底上げを行う取り組みを指します。
営業シーンにおける脱属人化、売り上げを作る仕組みの確立、人材育成などを、テクノロジーを用いて促進するのがセールスイネーブルメントツールです。
セールスイネーブルメントツールは以下のような目的や機能を持っています。
・社内ナレッジの体系化
学習コンテンツや提案資料を一つのプラットフォームに集約することで、各営業パーソンが必要な情報にすぐに辿り着き活用できるように支援します。
・商談内容の改善
商談内容の議事録を自動作成・蓄積することで、商談の確認工数の削減、振り返りやフィードバックの効率化、情報粒度の向上を実現します。
・マネジメントの効率化
スキルマップ、トレーニング、コーチング管理など、営業スキルの習得状況を可視化することで、マネジメントを効率化します。
・商談工数の削減
成約に直結する具体的な行動を提示することで、無駄な工数をかけずに誰もが成約率の高い商談を再現できるように支援します。
最後に当社のVISITS forms を活用した営業DXについてご紹介します。
VISITS forms では、議論したいテーマに関する意見をオンライン上で収集し、あらかじめ設定した評価軸に沿って互いの意見に対してフィードバックを行えます。
これらのプロセスは全て匿名で行われ、相互フィードバックデータを元にアルゴリズムが「重要な意見」をリアルタイムに可視化します。
VISITS forms を活用すれば、以下のような営業DX を推進することができます。
何も対策を行わないと「売れる営業」はずっと売れるし、「売れない営業」はずっと売れません。
VISITS forms を活用すれば、売れる営業パーソンだけが持っている「売るためのノウハウ(暗黙知)」を可視化し、ベストプラクティス(最良の方法)を営業チーム全体で共有することで営業パーソン一人ひとりのスキルを底上げすることができます。
例えば、自社サービスに関する最適な営業トークを可視化したい場合は、営業チームのメンバー全員に以下のような項目について自身の営業トークを回答してもらいます。
「〇〇(自社サービス)は一言でいえばどんなサービスですか?」
「なぜこのサービスが顧客に必要なんですか?」
「なぜ今導入しなければいけないんですか?」
「他社サービスとの違いはなんですか?」
フィードバックセッションでは、他の人の回答に対して
「あなたが顧客だったら、この説明を聞いてサービスを導入したいと思いますか?」
という評価軸に沿って互いの意見を評価してもらいます。
これらの評価データを元に「売れる営業トーク」が可視化されて各営業がいつでも検索可能な状態で蓄積されるため、共有ナレッジとして営業パーソンのスキル向上に活かすことができます。
セールスイネーブルメントの一環として、VISITS forms を活用すれば営業改善のPDCAサイクルを回すことができます。
SFA やMA は営業DX のために非常に便利なツールである一方、これらのシステムで可視化される商談データや顧客の行動データは「結果」であって、そのような商談や行動に至った「原因」は可視化されません。
原因に対する仮説の構築は、現場の担当者の属人的な勘や経験に頼っているのが現状です。
VISITS formsを活用すれば、よりデータドリブンな「原因に対する仮説の構築」が可能となります。
例えば、営業戦略を改善したい場合は、営業チームのメンバー全員に以下のような項目について回答してもらいます。
「来期に売上を〇〇%アップするには、どのような営業上の課題を解決すべきだと思いますか」
「その課題はどのように解決できると思いますか」
フィードバックセッションでは、他の人の回答に対して
「この課題を解決することで来期の売上は〇〇%アップすると思いますか?」
「この解決策は有効だと思いますか?」
「この解決策は実行可能性があると思いますか?」
という評価軸に沿って互いの意見を評価してもらいます。
すると、営業パーソン一人ひとりが普段の営業活動の中で課題だと感じていたがチームや経営陣に共有していなかった潜在課題が浮き彫りになり、会社として重要な課題を把握し解決に向かって一丸となって取り組むことができます。
実際の取り組みの効果はSFA などの既存ツールで可視化されるので、VISITS forms に蓄積される原因データとSFA の結果データを連携し因果関係を分析することで、データドリブンな営業戦略のPDCA サイクルを回せるようになります。
このようにVISITS forms は既存の営業DX ツールと競合するものではなく、組み合わせることでよりデータ・ドリブンな営業改善ができるようになる新たな営業DX ツールと言えます。
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